イージーリスニング・ナビ

アンドレ・コステラネッツ
Andre Kostelanez (1901-1980)

アンドレ・コステラネッツは、アメリカで最も著名な音楽家の一人です。半世紀に渡ってイージーリスニングをリードし続けました。

ロシア帝国の貴族の家に生まれ、8歳でピアニストデビュー。その後、指揮法を学び、著名な劇場の楽団指揮者としても活動し、幅を広げました。

1922年にアメリカへ移住。音楽家としてすぐさま頭角を現し、ラジオ・デビューを果たします。1930年代にはCBS交響楽団の指揮者に就任し、編曲者としても名を馳せました。その後、アンドレ・コステラネッツ楽団を組織、シンフォニー・ポップスのスタイルでセミクラシックや映画音楽、ムード音楽といった分野の作品を数多く録音しました。有名アーチストとのコラボレーションにも積極的で、来日してNHK交響楽団を指揮したこともあります。

どんな時代であっても、彼は決して人気を失いませんでした。馴染みやすいスタンス、流れるような、優雅で奥行きのある、時には突飛でユニークなサウンドが、大衆の心をとらえて離さなかったのでしょう。

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ショパン三世のミニ評

コステラネッツの音楽は少々楽器の数がラッシュに感じられる。しかしその分、ゴージャスで華々しく聴きごたえもある。

ピックアップ

Murder on the Orient Express / Never Can Say Goodbye
コステラネッツ最後のアルバムをカップリング。「オリエント急行殺人事件のテーマ」のほか、「タワーリング・インフェルノ愛のテーマ」、「フロントページ」、「ゴッドファーザーⅡ」など、映画音楽を中心としたユニークな選曲によるカバー曲集。

作品鑑賞

寄稿:コステラネッツお薦めの一曲

ハッスル (The Hustle)
私は絶対“ハッスル”を挙げます。彼はムード音楽のパイオニア的存在で、生きていたら115歳を超えます。そんなに前のミュージシャンがあんなサウンドを作っていたなんて、奇跡といっても過言ではないくらいです。有名曲のためカバー演奏はたくさんありますが、この曲に関しては、オリジナルのヴァン・マッコイのコピーに聴こえてしまうことは否定できません。コピーなら当然オリジナルを超えることは無いのが当然。しかし最長老は、はるか先の時代のディスコサウンドを作っていた。やっぱり奇跡です。ディスコは軽いものと相場が決まっている中、正に正反対の重厚なディスコサウンド、なのに不自然さは皆無です。
(投稿:カラベリアンさん)