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ボストン・ポップス
The Boston Pops Orchestra (1885- )

正式名称はボストン・ポップス・エスプラナード・オーケストラ。1885年にボストン交響楽団の創立者ヘンリー・ヒギンソンの発案で開催された夏季限定のプロムナード・コンサートをきっかけに組織され、以後120年の歴史を誇っています。1926年に音楽監督兼指揮者として就任したアーサー・フィードラー(1894-1979)のアイディアで、ボストン交響楽団からの抽出楽員にボストン近郊在住のミュージシャンを加えた現在の形態になったようです。

1935年からは、コンサートに加えレコード録音を開始。クラシックに固執せず、ジャズ、ブロードウェイや映画からのヒット曲などにも積極的に取り組み、ルロイ・アンダーソンなどの新進作曲家の作品も世に送り出しました。アメリカのオーケストラとして初めてのミリオンセラーを記録するところとなり、その名は世界的なものとなったのです。

1979年、映画音楽で知られるジョン・ウィリアムス(1932- )がボストン・ポップスの音楽監督と常任指揮者として招かれました。彼はもともとジャズ・ピアニストで、ヘンリー・マンシーニ楽団に参加するなどの経歴があります。フィドラーの遺した方法論を上手く残しつつ、独自の世界を展開するウィリアムス版ボストン・ポップスは、さらに多くのファンを虜にしました。

1995年からは指揮者キース・ロックハート(1959-)が跡を継いでいます。

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ショパン三世のミニ評

華麗で雄大なボストン・ポップスの世界。大編成オーケストラの醍醐味をイージー・リスニングで堪能できる。

ピックアップ

アンフォゲッタブル~永遠のスタンダード集
ジョン・ウィリアムズが常任指揮者として残した録音を集めたスタンダード・ベスト。表題曲のほか「ス・ワンダフル」「スターダスト」など、世界で愛されている珠玉の17曲が並んでいます。これ一枚でボストン・ポップスの魅力を充分に理解できることでしょう。

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