イージーリスニング・ナビ

イノック・ライト
Enoch Light (1905-1978)

ポピュラーなバンドリーダーであり、ステレオと4チャンネル録音のパイオニアとしても知られるイノック・ライト。1905年、アメリカのオハイオ州に生まれ、十代からクラシックのバイオリン奏者として活躍。しかし40年に自動車事故で負傷し、指揮者に転向しました。程なく「ザ・ライト・ブリゲイド」なるビッグバンドを組織し、有名ホテルや劇場、ラジオで演奏活動を重ねました。RCAやコロムビアでレコーディングも開始。

「ザ・ライト・ブリゲイド」解散後、50年代はスタジオ・ミュージシャン、プロデューサーとして活躍。さらに「コマンドレーベル」を設立、電子楽器を取り入れたいくつかのユニットやグループのレコードを発表し成功を収めました。自身のオーケストラによる「Persuasive Percussion」(1960)は、ビルボード誌のアルバム・チャート1位を13週間も保持。

60年代後半に「プロジェクト3レコーズ」のトップに就任したイノック・ライトは、「コマンドレーベル」の数々の作品を復刻すると共に、イージー・リスニングの新作アルバムを次々に発表。70年後半まで活躍を続け、現役のまま亡くなりました。 生涯に400以上のレコードに関わったとされています。

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ショパン三世のミニ評

イノック・ライトが醸し出すのは、不思議な空間を感じさせる一種独特のサウンド。実験的要素のある新しさが今も新鮮に響いてくる。

ピックアップ

Spaced Out
60年代に発表された、イノック・ライトの名盤のひとつ。 バカラックの「ボンドストリート」「ウォーク・オン・バイ」、ビートルズの「エレノア・リグビー」「ゲットバック」などを独特なエレクトリックサウンドでカヴァー。

作品鑑賞