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エンニオ・モリコーネ
Ennio Morricone (1928- )

イタリアのローマに生まれたエンニオ・モリコーネは、トランペット奏者の父親から音楽の才能を受け継ぎ、何と6歳で作曲を始め、12歳でサンタ・チェチリア音楽院に入学したのだそうです。トランペットと編曲を学んだ後、国営ラジオ局で仕事を開始。ポピュラー音楽のアレンジャーとしても知られるようになり、様々なアーチストのバックを務めました。

1960年代に入ってからは映画音楽にも進出。64年のクリント・イーストウッド主演作「荒野の用心棒」の大ヒットによって西部劇ブームに火がつき、モリコーネの人気も一気に上昇。 以降、セルジオ・レオーネ監督作品を始め、あらゆるジャンルの映画のサウンドトラックを手がけてきました。前衛とも受け取れる大胆な作風が注目され、ハリウッドからも続々とお呼びが掛かりました。「ミッション」(86年)「アンタッチャブル」(87年)「ニュー・シネマ・パラダイス」(89年)は、オスカーの候補に上っています。

このように映画音楽のイメージの強いモリコーネですが、1960年後半から70年代にかけて、イージーリスニングのアルバムもいくつか発表しています。 

2003年にはNHKの大河ドラマ「武蔵/MUSASHI」の音楽を担当し、また2004年6月にはローマシンフォニーを率いて初来日。同年10月にも来日公演を行なって、多くのファンを喜ばせました。

第78回アカデミー賞で特別賞を受賞。2007年2月開催の授賞式に招かれ、クリント・イーストウッドの通訳で感動スピーチ。

90歳となる2018年に予定されているイギリス公演を以て、引退するとの報道があります。

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ショパン三世のミニ評

個性を残しつつ、様々なタイプのサウンドを生み出すモリコーネ。彼は音を自由自在に操るマジシャンだと思う。

ピックアップ

アリーナ・コンチェルト
2002から2003年にかけて行われた、エンニオ・モリコーネのワールド・ツアーの中から、イタリアのヴェローナ公演を収録したアルバム。91人編成のオーケストラと80人編成のコーラス隊による、ゴージャスで贅沢なコンサートである。

作品鑑賞