ペレス・プラード
Perez Prado (1916-1989)
マンボで一世を風靡し、マンボのみならずラテン音楽全体の王様とまで呼ばれたペレス・プラードはキューバのマサンサスの生まれ。
ピアノを習い始めたのが10歳、プロのピアニストとしてローカルなクラブや映画館で活躍を始めたのが16歳。その後1942年には首都ハバナへ移って、大小様々なオーケストラに参加しました。
48年、メキシコシティで彼自身のオーケストラを結成し、翌年RCAと契約。古くからキューバに伝わるマンボの形式にジャズの要素を組み入れ、リズムを強調するブラス群を加えたパワフルなサウンドが人気を呼びました。
彼の挑戦的なレコードはアメリカでも好評で、それがインターナショナルへの道を開いたようです。そして「マンボNo.5」は空前の大ヒットナンバーとなったのです。ヒットを連発したペレス・プラード楽団は、その後も長きに渡ってヒットチャートを賑わし、1960年代、70年代、そして80年後半まで活躍しました。
ペレス・プラードは世界各国で精力的に公演活動を展開しました。指揮をとり、ピアノを弾き、そのうちに立ち上がり、叫んで、踊って…。そんなハイテンションでアクティブな彼のステージは、世界中のファンの度肝を抜いたことでしょう。ペレス・プラードは1989年のアメリカ公演の後、メキシコシティで惜しまれつつ他界。
現在、ペレス・プラード楽団は息子のペレス・プラード・ジュニアに受け継がれています。
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ショパン三世のミニ評
躍動感にあふれたパワフルなサウンド・アプローチ。楽団メンバー全員の息遣いが聞こえてくるようだ。元気をもらえる。
ピックアップ
● ベスト・オブ・ペレス・プラード
代表作「セレソ・ローサ」をはじめ「マンボ No.5」、「闘牛士のマンボ」…。ペレス・プラード楽団による情熱的なマンボの名演が20曲収録されています。本人指揮のRCA音源ですが、「マンボ No.5」は新録版のようです。
作品鑑賞
● マンボ No.5 (Mambo No.5)
これほど誰でも知っている曲も珍しいでしょう。1949年にメキシコ・シティーで録音されたプラードのオリジナルで、これが後年アメリカに渡って空前の大ヒット。現在でもなお、世界各国のさまざまなミュージシャンがカバーする名曲中の名曲。