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ザヴィア・クガート
Xavier Cugat (1900-1990)

「ルンバの王様」と呼ばれたザヴィア・クガートはスペインのバルセロナに生まれ、幼い頃キューバに移住しました。バイオリンを習い、早くも12歳でオーケストラと共演。クラシックのバイオリン奏者としてスタートしますが芽が出ず、1918年にはダンスバンドに参加し、ポピュラーに転向しました。相応の人気を得ますが、ほどなく低迷し、一時期はロサンゼルス・タイムズの漫画家として生計を立てていたそうです。

1920年代にロサンゼルスで「ラテン・アメリカン・バンド」を結成。実力を認められ、彼の楽団はニューヨークのウォルドフ・アストリア・ホテルの専属となりました。自作の「マイ・ショウル」をテーマ曲に各地での公演も重ね、ビッグラテンバンドにストリングスを加えるなど、ゴージャスで娯楽性のあるサウンドがもてはやされ、いつしかアメリカ屈指のラテン・オーケストラに成長したのです。

ハリウッド映画にたびたび楽団と共に出演するなど、 そのタレント性に長けた名声は世界へと広がります。第二次大戦後は日本でも絶大な支持と人気を博し、日本に空前のラテン音楽ブームを巻き起こしたのは有名な話です。

1990年、90歳の天寿を全うしたザヴィア・クガート。長いキャリアの中で、彼はダンス音楽のパイオニアに一人として、アメリカ音楽の歴史にその名を残しました。ダンディでかっこよく、なんと5回の結婚歴があるそうです。

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ショパン三世のミニ評

ザビア・クガートのサウンドは、「音楽を身体で聴く」という楽しさをじゅうぶんに教えてくれる。

ピックアップ

マイ・ショール~ベスト・オブ・ラテン
ザヴィア・クガートの名演奏を集めたコンピレーション。情熱に溢れたラテンの名曲が楽しめます。

作品鑑賞